COLUMN コラム
2021.6.7
色のユニバーサルデザイン
人にはさまざまな色の見え方があります。
自分が見ている色は、他人が見ている色と違う色に見えているかもしれません。
例えば、
黒板に赤文字で書いている文字は、一般的に重要な要点を書いていることがあります。
しかし、深緑の黒板に赤色の文字は、色弱(色覚異常)の方には見えづらく感じることがあるのです。
1. 色弱ってなに?
人間の網膜には、3つの錐体がありますが、この3つが1つでもうまく働いていないと色が見えにくくなります。遺伝によって、2つしかなかったり1つしかなかったりします。
遺伝以外では、病気・怪我・ストレスなどで色が見えにくくなることもあります。
さらに、歳をとるとさまざまな目の機能が低下し見えにくくなります。(老眼)
2.日本人の色弱の方の人数は?
日本人の場合、日本人男性の5%(20人に一人)。
女性は0.2%(500人に一人)。
男性に関しては、高確率で色弱の可能性があります。そのため、デザインする際には色の組み合わせを考えてデザインした方がいいときもあるのです。
3.色弱の方はどんな色が見えにくい?
赤系と緑系の区別がつきにくい
オレンジと黄緑の区別がつきにくい
*茶色はオレンジに黒を混ぜた色です。
青と紫の区別がつきにくい
グレーとの組み合わせ(ピンク or 水色 or 緑 + グレー)が見えにくい
ピンクと水色の区別がつきにくい
赤と黒の区別がつきにくい
4.ユニバーサルデザインとは
ユニバーサルデザインとは、最初からすべての人々にとって使いやすく設計されたものです。
あるものを改良していくのではなく、最初からみんなにとって使いやすいように設計していくことで、多くの人が快適に過ごせるようになります。
ユニバーサルデザインの先駆け「normalization / ノーマライゼーション」
障がい者を排除するのではなく、障がいを持っていても健常者と均等に当たり前に生活できるとような社会こそがノーマルな社会である。
バンク・ミケルセン(1950年 / デンマーク)
ユニバーサルデザインとバリアフリーデザインの関係性
バリアフリーデザインは、障がい者や高齢者、妊婦さんに対するデザインを指します。
ユニバーサルデザインはその方たちも含む全ての人々を指し、国籍や性別も関係なく使いやすいデザインのことです。
5.おわりに
見る人によって、色の見え方がさまざまであることがわかりました。
重要な情報は色だけのデザインで伝えるのではなく、文字をしっかりと見やすく書くなどユーザーが困らないようなデザイン設計を心がけていきたいです。
出典:色彩検定UC級公式テキスト
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