COLUMN コラム
2023.10.10
Webデザイナーが知っておきたいドメインとサーバーの関係性
WEBデザイナーの中にはデザインやコーディングといったサイト制作だけでなく、サイト公開まで担当されている人も多いかと思います。
サイト公開にあたってはドメインやサーバーについての知識が必要となりますが、まだ経験が浅い間は、例えしっかり準備をしていても緊張するものですよね。特にクライアント業務の場合は「ドメインはそのままでサーバーだけ引っ越したい」「ドメインをサーバーと同じ場所で管理したい」など様々なケースが発生するため、知識がないとどのような手続きを踏めばよいのか、そもそも実行できるのかすぐに判断できないこともあるかと思います。
ドメインとサーバーの関係性についてきちんと理解しておくと、上記のようなケースであっても対応可能であろうといったイメージがしやすくなります。今回は最低限知っておきたいドメインとサーバーの関係性について紹介したいと思います。
1. ドメインについて
ドメインとはインターネット上の住所のようなもので、特定のサイトを識別するための名前のことを指します。ドメインにサイト名やサービス名などを合わせた「yahoo.co.jp」や「youtube.com」のことを「ドメイン名」と呼びます。
ドメインを取得するには「お名前.com」や「ムームードメイン」などドメインを販売しているサイトで購入します。ドメインの値段は販売サイトによって異なりますが、品質に違いはないので、どこで購入しても問題ありません。ただし、ドメインには維持費用がかかりますので、販売価格だけでなく2年目以降の値段や、管理画面の使いやすさなども考慮して検討すると良いでしょう。
また、ドメイン名は重複がなく一意であるため、取得できるかどうかは早いもの勝ちとなっています。欲しいドメイン名があれば早めに調査しておく必要があります。
2. サーバーについて
サーバーとはWebサイトのデータを保管する場所を指します。ドメインが住所であれば、サーバーは土地、サイトは家というふうに例えられることが多いです。
サーバーを用意するには「さくらのレンタルサーバ」や「エックスサーバー」などのレンタルサーバーを使用することが一般的です。レンタルサーバーであれば、使用するデータ容量にもよりますが比較的安く、契約後すぐに利用開始することができます。どこのレンタルサーバーを利用するかは、使いたい機能やサポート体制などを考慮して検討すると良いでしょう。
3. ドメインとサーバーの関係
ドメインを取得してサーバーを契約しても、そのままではサイトは表示されません。ドメインでサイトを表示するためには、ドメインとサーバーを紐づける必要があります。
ドメインとサーバーを紐づけるには「DNS(ドメイン・ネーム・システム)」と呼ばれる、ドメインとサーバーのIPアドレスを紐付ける仕組みを使用します。DNSを使用すると以下のような流れでサイトが表示されるようになります。
1. ドメイン名にアクセス。
2. DNSを介してドメイン名がIPアドレスに変換される。
3. 変換されたIPアドレスをもとにサーバーにアクセス。
4. サイトが表示される。
DNSの設定はドメインを取得したサービスサイト上で行うことができます。ドメイン管理画面にて紐づけたいサーバーのネームサーバーを入力することで、ドメインとサーバーを紐付けることが可能となります。
(例)「Xサーバー」で取得したドメインと「さくらのレンタルサーバ」のサーバーを紐づけ
ネームサーバーの設定方法については利用サービスのヘルプを参照してもらえればと思いますが、ドメインとサーバーは紐づけるもの、ということが理解できると「ドメインはそのままでサーバーを引っ越したい」「サーバーはそのままで新しいドメインに変更したい」といった要望にも対応可能であることがイメージしやすくなると思います。
ドメインとサーバーを同じ会社で契約した場合
「お名前.com」も「さくらのレンタルサーバ」も実はドメインとサーバーの両方をサービス提供しています。ドメインとサーバーを別々の会社で契約しなくても、同じ会社でまとめて契約することが可能です。その場合、紐付けも不要になるので上記のような設定をする必要もありません。(手間がかからず便利ではありますが、この点がドメインとサーバーの関係性がわかりにくくなっている要因かとも思います)
おわりに
今回はドメインとサーバーの関係性について、簡単ではありますが紹介しました。ただ、ドメイン、サーバー周りに関しては、どれだけ本で勉強しても実際に触ってみないことには、なかなか理解するのが難しいところでもあります。一度でも試した経験があれば不安は大分解消されるので、本番で焦らないためにも、ぜひ一度は自分自身でドメイン、サーバー契約をして設定してみることをオススメします。